PythonのAI/機械学習、深層学習の基礎

概要

Python機械学習や深層学習に広く利用されているプログラミング言語の一つです。この記事では、Pythonを使ってAI/機械学習、深層学習の基礎について解説します。具体的には、以下の内容を取り上げます。

  1. 機械学習とは何か?
  2. Pythonでの機械学習の実装
  3. 深層学習とは何か?
  4. Pythonでの深層学習の実装

機械学習とは何か?

機械学習は、コンピュータがデータから自動的に学習し、予測モデルを構築する手法のことです。機械学習は、以下の3つに大別されます。

  1. 教師あり学習
  2. 教師なし学習
  3. 強化学習

Python機械学習を実装するためには、以下のライブラリを利用することが一般的です。

  • scikit-learn
  • TensorFlow
  • Keras

Pythonでの機械学習の実装

Pythonでの機械学習の実装には、scikit-learnライブラリがよく使われます。scikit-learnを使った機械学習の実装手順は、以下の通りです。

  1. データの準備
  2. モデルの選択
  3. モデルの訓練
  4. モデルの評価

サンプルコードです。

from sklearn.datasets import load_boston
from sklearn.linear_model import LinearRegression
from sklearn.model_selection import train_test_split

# データの準備
boston = load_boston()
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(boston.data, boston.target, random_state=0)

# モデルの選択
model = LinearRegression()

# モデルの訓練
model.fit(X_train, y_train)

# モデルの評価
score = model.score(X_test, y_test)
print(score)

深層学習とは何か?

深層学習は、ニューラルネットワークと呼ばれるアルゴリズムを利用して、多層のニューロンで構成されたモデルを学習させる手法のことです。深層学習は、画像認識や自然言語処理など、高度なタスクに対して非常に高い精度を発揮することができます。Pythonで深層学習を実装するためには、以下のライブラリを利用することが一般的です。

  • TensorFlow
  • Keras
  • PyTorch

Pythonでの深層学習の実装

Pythonでの深層学習の実装には、Kerasライブラリがよく使われます。Kerasは、深層学習を簡単に実装することができる高水準のライブラリであり、TensorFlowやTheano、CNTKなどのバックエンドエンジンをサポートしています。以下は、Kerasを用いた深層学習の実装手順の例です。

  1. データの準備
  2. モデルの定義
  3. モデルのコンパイル
  4. モデルの訓練
  5. モデルの評価

MNISTデータセットを用いたサンプルコードです。

from keras.datasets import mnist
from keras.models import Sequential
from keras.layers import Dense, Dropout
from keras.optimizers import RMSprop

# データの準備
(x_train, y_train), (x_test, y_test) = mnist.load_data()
x_train = x_train.reshape(60000, 784)
x_test = x_test.reshape(10000, 784)
x_train = x_train.astype('float32')
x_test = x_test.astype('float32')
x_train /= 255
x_test /= 255
y_train = keras.utils.to_categorical(y_train, 10)
y_test = keras.utils.to_categorical(y_test, 10)

# モデルの定義
model = Sequential()
model.add(Dense(512, activation='relu', input_shape=(784,)))
model.add(Dropout(0.2))
model.add(Dense(512, activation='relu'))
model.add(Dropout(0.2))
model.add(Dense(10, activation='softmax'))

# モデルのコンパイル
model.compile(loss='categorical_crossentropy',
              optimizer=RMSprop(),
              metrics=['accuracy'])

# モデルの訓練
model.fit(x_train, y_train,
                    batch_size=128,
                    epochs=20,
                    verbose=1,
                    validation_data=(x_test, y_test))

# モデルの評価
score = model.evaluate(x_test, y_test, verbose=0)
print('Test loss:', score[0])
print('Test accuracy:', score[1])

機械学習と深層学習の違い

機械学習と深層学習は、両方ともデータからパターンを学習する手法ですが、そのアプローチに違いがあります。

機械学習は、主に手作業で特徴量を選択し、それをベースにしたモデルを構築しています。一方、深層学習は、特徴量の選択をモデル自体が行い、多数のニューロンからなる層で特徴量を抽出します。このため、深層学習は、特徴量の選択に手間がかからず、高い精度を発揮することができます。

まとめ

Pythonを使ったAIや機械学習の実装には、多数のライブラリが利用できます。特に、深層学習を実装するためには、KerasやTensorFlow、PyTorchなどのライブラリを利用することが一般的です。機械学習と深層学習は、どちらもデータからパターンを学習する手法ですが、アプローチに違いがあります。Pythonを使ったAIや機械学習の実装に取り組む際には、データの前処理からモデルの構築、訓練、評価までを正確に理解することが重要です。