ES6(ECMAScript 6)は、JavaScriptの新たなバージョンであり、多くの新しい機能と改善が導入されました。この記事では、ES6の主要な特徴であるlet/const、アロー関数、クラスについて詳しく解説します。
目次
1. let/const
JavaScriptのvar
キーワードは、変数のスコープに関するいくつかの問題を抱えていました。ES6では、これらの問題を解決するためにlet
とconst
が導入されました。
let
let
キーワードを使用して変数を宣言すると、その変数はブロックスコープを持ちます。
{ let x = 10; console.log(x); // 10 } console.log(x); // ReferenceError: x is not defined
const
const
キーワードを使用して変数を宣言すると、その変数は定数となり、一度値が割り当てられると再割り当てできません。
const PI = 3.14159; PI = 3.14; // TypeError: Assignment to constant variable.
2. アロー関数
ES6では新たにアロー関数が導入されました。アロー関数は関数表現を簡潔に書くことができ、またthis
の扱いも従来の関数とは異なります。
// 従来の関数 var add = function(a, b) { return a + b; }; // アロー関数 var add = (a, b) => { return a + b; };
3. クラス
ES6では、従来のプロトタイプベースのオブジェクト指向プログラミングをより直感的に書くために、クラスが導入されました。
class Rectangle { constructor(height, width) { this.height = height; this.width = width; } area() { return this.height * this.width; } } const rectangle = new Rectangle(5, 8); console.log(rectangle.area()); // 40
4. まとめ
ES6はJavaScriptの新たなバージョンであり、多くの新しい特徴と改善が導入されました。let/const、アロー関数、クラスはその中でも特に重要な特徴で、現代のJavaScript開発においては必須の知識です。