目次
1. はじめに
この記事では、深層学習フレームワークであるPyTorchを使って、事前学習モデルであるFaster R-CNNを活用した物体検出について解説します。
2. Faster R-CNNとは
Faster R-CNN(Region Convolutional Neural Network)は、画像内のオブジェクトを識別し、その位置情報も同時に予測するための深層学習モデルです。RPN(Region Proposal Network)というネットワークを使用して候補領域を抽出し、それら領域が何かを識別します。
3. PyTorchでのFaster R-CNNの使用方法
Pytorchではtorchvision.models.detection
パッケージから直接事前訓練されたFast-RCN N モデルをロードすることが可能です。以下に基本的な使い方を示します。
import torchvision from torchvision.models.detection import fasterrcnn_resnet50_fpn model = torchvision.models.detection.fasterrcnn_resnet50_fpn(pretrained=True) model.eval()
ここではfasterrcnn_resnet50_fpn
関数を使ってResNet-50 backbone with FPN enhancement のFast-RCN N モデル をロードしています。
4. コード例:物体検出
以下に具体的なコード例を示します。ここでは一般的な画像処理ライブラリPIL(Pillow) を利用して画像ファイルから読み込み、モデルに適用する形状に変換します。
from PIL import Image import torchvision.transforms as T # 画像をロードしてPyTorchのテンソルに変換します。 image = Image.open('path_to_your_image.jpg') transform = T.Compose([T.ToTensor()]) image_tensor = transform(image) # バッチ次元を追加します。 image_tensor = image_tensor.unsqueeze(0) # 推論を実行します。 with torch.no_grad(): prediction = model(image_tensor)
このコードでは、まずImage.open
で画像ファイルを開き、torchvision.transforms
で提供される変換関数を使って画像データをPyTorchのテンソル形式に変換しています。その後、テンソルにバッチ次元(batch dimension)を追加し、モデルの入力として使用可能な形状(shape)に整えます。最後に推論(inference)を行うためのコードが記述されています。
5. 結論
この記事では、PyTorchで事前学習済みのFaster R-CNNモデルを使用した物体検出方法について説明しました。Faster R-CNNは高精度な物体検出が可能であり、多くの応用分野で利用されています。