DenoはJavaScript/TypeScriptランタイムであり、安全性とモダンな開発体験を重視しています。また、WebAssembly(Wasm)への対応も注目すべき特徴です。本記事ではDenoがどのようにWebAssemblyをサポートし、それがエコシステムにどう影響しているかを探ります。
目次
1.Denoとは
Ryan Dahl氏によって開発されたDenoはJavaScript/TypeScriptランタイムであり、Node.jsを改良する目的で生まれました。安全性重視やモジュール管理の改善などが特徴です。
2.WebAssemblyとは
WebAssembly(Wasm)はウェブブラウザ内で高速に動作するバイナリフォーマットです。C/C++やRust等からコンパイルすることが可能で、JavaScriptよりも高速な実行速度を実現します。
3.DenoでのWebAssemblyサポート
// Deno上でWasmバイナリファイル読み込み&実行例 const wasmCode = await Deno.readFile("./sample.wasm"); const wasmModule = new WebAssembly.Module(wasmCode); const wasmInstance = new WebAssembly.Instance(wasmModule); console.log(wasmInstance.exports.add(10, 20)); // Output: 30 (if `add` function exists in your wasm file.)
上記例ではsample.wasm
ファイルからWASMモジュールをロードし、そのadd
関数を呼び出しています。
4.WebAssembyとDenoエコシステムへの影響
さまざまな言語から生成したWASMモジュールがDenoで実行可能になったことで、Denoエコシステムは大きく拡張されました。これにより、高性能なアプリケーションやライブラリがJavaScript/TypeScriptだけでなく、RustやC/C++等からも提供されるようになりました。
5.結論: WebAssemblyがもたらす新たな可能性
WebAssemblyのサポートはDenoのエコシステムを豊かにし、パフォーマンスが要求されるアプリケーションでもDenoを選択する理由を増やしました。今後もWebAssemblyとDenoの組み合わせから生まれる新たな開発体験に注目していきます。