この記事では、Javaのクラスローダーについて説明します。Javaの実行環境であるJVM(Java Virtual Machine)は、クラスローダーを使用してクラスファイルを動的に読み込みます。この機能を理解することで、より深いレベルでJavaプログラミングが可能になります。
目次
1. クラスローダーとは
Javaの実行環境(JVM)では、必要になった時点で初めて特定のクラスが読み込まれます。これを「遅延初期化」または「遅延読み込み」と呼びます。そしてこの読み込む作業を行うシブテム部品が「ClassLoader」です。
2. クラスローダーの種類
基本的に3種類のClassLoaderが存在します。
- Bootstrap ClassLoader: JVM自身が必要とする基本的なjava.*パッケージ等を読み込む
- Extension ClassLoader: 拡張機能用パッケージ(javax.*等)を扱う
- System/Application ClassLoader: アプリケーションレベルで使用される一般的なものです。
これらは階層構造(親子関係)を持ち、特定Class要求時に子から順番に試し見つけたらそのClassインタン스返します。
3. カスタムクラスローダー
更に開発者自身でもClassLoaderを拡張し独自処理追加することも可能です。例えば、DBやネットワーク上から直接Classファイル取得・実行したり等特殊用途やセキュリティ上の理由等で使われます。
4. コード例: カスタムクラスローダーの作成
以下はカスタムクラスローダーを作成する一例です。このコードでは、特定のディレクトリから.classファイルを読み込む処理を実装しています。
import java.nio.file.Files; import java.nio.file.Path; import java.nio.file.Paths; public class CustomClassLoader extends ClassLoader { private Path classPath; public CustomClassLoader(String classPath) { this.classPath = Paths.get(classPath); } @Override protected Class<?> findClass(String name) throws ClassNotFoundException { try { byte[] classData = loadClassData(name); return defineClass(name, classData, 0, classData.length); } catch (Exception e) { throw new ClassNotFoundException(); } } private byte[] loadClassData(String name) throws Exception { Path path = classPath.resolve(name.replace(".", "/") + ".class"); return Files.readAllBytes(path); } }
以上、Javaのクラスローダーについて説明しました。これらの知識はJavaプログラミングにおいて深遠な理解と独自機能開発等に役立ちます。