Javaインターフェースと抽象クラス:クラスの設計と再利用

Javaでは、クラスの設計と再利用のためにインターフェースと抽象クラスが提供されています。これらの概念を理解し、プログラムの柔軟性と再利用性を向上させることが重要です。本ブログでは、インターフェースと抽象クラスの違いと、それぞれの使い方について説明します。また、実践的なコード例を用いて、その使い方を解説します。

目次

  1. インターフェースとは
  2. インターフェースの宣言と実装
  3. 抽象クラスとは
  4. 抽象クラスの宣言と継承
  5. インターフェースと抽象クラスの違い
  6. まとめ

インターフェースとは

インターフェースは、アプリケーションの設計段階で、クラスが実装すべきメソッドのシグニチャ(戻り値の型、メソッド名、引数リスト)を定義するものです。インターフェースを実装するクラスは、インターフェースで定義されたすべてのメソッドをオーバーライドする必要があります。

interface Drawable {
  void draw();
}

インターフェースの宣言と実装

インターフェースは、interfaceキーワードを用いて宣言します。以下の例では、Drawableインターフェースを宣言し、その後にCircleRectangleクラスで実装しています。

interface Drawable {
  void draw();
}

class Circle implements Drawable {
  @Override
  public void draw() {
    System.out.println("Drawing a circle...");
  }
}

class Rectangle implements Drawable {
  @Override
  public void draw() {
    System.out.println("Drawing a rectangle...");
  }
}

抽象クラスとは

抽象クラスは、一部または全部のメソッドが実装されていないクラスです。抽象メソッド(実装のないメソッド)と普通のメソッド(実装のあるメソッド)の両方を持つことができます。また、抽象クラスはインスタンス化することはできません。その代わりに、他のクラスが継承して具象クラスを作成し、メソッドを実装します。

abstract class Shape {
  abstract void draw();
}

抽象クラスの宣言と継承

抽象クラスは、abstractキーワードを用いて宣言します。以下の例では、Shape抽象クラスを宣言し、その後にCircleRectangleクラスで継承しています。

abstract class Shape {
  abstract void draw();
}

class Circle extends Shape {
  @Override
  void draw() {
    System.out.println("Drawing a circle...");
  }
}

class Rectangle extends Shape {
  @Override
  void draw() {
    System.out.println("Drawing a rectangle...");
  }
}

インターフェースと抽象クラスの違い

インターフェースと抽象クラスは、いずれもクラスの設計と再利用を促すための機能ですが、それぞれに違いがあります。

  • インターフェース:すべてのメソッドは抽象メソッドであり、フィールドを持つことができません(Java 8からデフォルトメソッドと静的メソッドが追加されましたが、これらは例外)。複数のインターフェースを実装することが可能。
  • 抽象クラス:抽象メソッドと実装済みのメソッドを持つことができ、フィールドを持つことができます。複数の抽象クラスを継承することはできませんが、インターフェースを実装することが可能。

まとめ

本ブログでは、Javaにおけるインターフェースと抽象クラスの違いと、それぞれの使い方について説明しました。インターフェースと抽象クラスは、プログラムの設計と再利用性を向上させるための概念であり、それらを適切に利用することが重要です。これらの概念を理解し、適切な場面で活用してください。